"I Love Japan" 親切な国「日本」
 さて今回は、ナイジェリアのラゴス州から岡山大学に留学されているジェリマヤ・トマスさんに、ICFA編集部がインタビューをさせていただきました。今ではすっかり日本の文化や習慣にも馴染み、日本食も大好きだとおっしゃるトマスさんですが、当初は色々な戸惑いや驚きがあったと言われます。インタビューの中では、そんなご苦労の一端から、日本の生活の中で出会う新鮮な発見、またユーモアたっぷりのエピソードをご紹介していただきます。
● ジェリマヤ・トマスさん
● ナイジェリア・ラゴス州出身。2007年に初来日。現在は岡山大学薬学部創薬科2回生に在籍。
Q:来日した目的は?
僕の国は留学希望者が多いのですが、ほとんどがアメリカやイギリスでした。でも僕は皆と同じ国ではなく、他の国を希望しました。日本に決めたのは、テレビで日本のドキュメンタリーを見て、とても楽しそうな所だと思ったことと、薬学を専攻しているので、世界最先端の医療に関心があったことが大きな理由です。

Q:実際に日本で生活してみてどうですか?
食べ物でいうと、お寿司が私の一番の好物になりました。以前は生魚を食べることに抵抗があったのですが、日本でお寿司を食べてみると、とても美味しくて、これまでの考え方が変わりました。今では日本で一番の好物です。でも、そのことを母に電話で伝えると「お腹の調子はどう?」と心配していましたけど(笑)。

Q:日本で生活していてカルチャーショックを受けたことは?
挨拶の違いです。僕は友達と挨拶する時には握手と抱擁をして、女性であれば頬にキスをします。でも同じ ように日本の女性に挨拶をしようとすると断られました。思わず「なぜですか?」と聞きました。別の友達に聞いてみると「日本にはそういった習慣はないのだよ」と言われました。文化の違いに驚きました。

Q:日本人の性格にはどういった印象を持っていますか?
日本人はとても親切です。世界で一番親切なのではないでしょうか。先日も財布を落としてしまいましたが、警察から「財布を預かっていますよ」と連絡がありました。ナイジェリアでは財布を落としたら10分後には落としたことを忘れた方がいいです。日本人は本当に親切で感謝しています。いっぽう日本人はシャイな人が多く、特に外国人とは上手くコミュニケーションが取れていないと思います。もちろん言葉の壁もありますが、それは考えずに、自分なりの表現でコミュニケーションを取ればいいと思います。外国人の中には日本語を勉強したい人もいますから、日本語で「こんにちは」「元気ですか?」とかでもいいと思います。

Q:日本人の習慣で素晴らしいことは?
日本人で一番好きな習慣は丁寧語です。日本人はとても丁寧語が大好きな国ですね。例えば「よろしくお願いします」とか「申し訳ありません」などです。僕の国ではそんなに丁寧語はありません。相手に対してこ ういった丁寧語を使う日本の習慣は、社会の平和に貢献すると思います。

Q:今後の夢や目標はありますか?
私は将来研究者を目指しています。そして勉強以外にも、日本で学んだことを活かして、母国ナイジェリアと日本の架け橋になりたいと思っています。



掲載:2009/12/29

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