"I Love Japan" 小さな気遣いと思いやりのある国
 さて今回は、台湾出身の陳暁菁さんにインタビューさせていただき
ました。 小さい頃から日本のアニメや演歌を聞いて日本が大好きに
なり、中学校の頃から「大学は日本語学科へ進み、絶対に日本に
留学する!」という人生プランを立てていたそうです。現在は夢だった
日本への留学も叶い、大学での研究の傍ら吹奏楽部へ入部され、
ヴァイオリニストとして活躍されています。台湾には無い先輩、後輩の
厳しい上下関係に戸惑いながらも、今では定期演奏会にも出演されて
います。慣れない日本生活にも前向きに取り組まれ、いつも素敵な
笑顔で心を癒してくれます。そんな陳さんが来日して感じている事の
一端をご紹介させていただきます。

● 陳 暁菁(チン・ギョウセイ) さん ●
 台湾・台北市出身
 2012年4月に来日
 現在岡山大学で社会文化科学研究科の
 社会心理学で研究をされている傍ら、吹奏楽部で
 ヴァイオリニストとして活躍されています。
■ 安心できる国
 携帯電話をテーブルに置いたまま席を離れても盗まれなかったり、夜道を普通に帰れたり、
日本はとても安全です。トイレや店の前など、よく行列を見かけますが、暗黙のルールで何も
言わなくてもきちんと並んで待っているのが凄いと思いました。震災の時も、暴動などが起きずに
皆冷静で、きちんと並んでいる様子を台湾のテレビで見ました。台湾では絶対にルールを破る人が
出てきますから、日本はとても安心できる国だと思いました。

■ 黄色にゴー??
 大学生活で色々な言葉を教えてもらいました。飲み会の席では、男性が女性に必要以上にお酒を
進める人を 「アルハラ」と言ったり、相手を笑わせようとした時に思ったより反応が冷ややかだったら
「すべっちゃいました」とか…。ある日、ゴミを持っていると「黄色にゴー」と言われ、何の事か
わかりませんでした。岡山には黄色の指定されたゴミ袋があって「そこに捨てておいで」という意味
だったんですね。色々と知らない言葉があります(笑)。

■ 上下関係
 台湾には上下関係や敬語が無かったので、日本の学校生活に慣れるまでに時間がかかりました。
今は上級生に対して「お疲れ様です」。同級生に対しては「お疲れ」と使い分けられるようになり
ました。飲み会の席では、先生(目上の人)に対して「お酒をお注ぎします」と言ってお酒を注ぐ
行為は日本の文化だと思いました。私もやってみましたが、どのタイミングで注げばいいのか未だに
よくわかりません。

■ 小さな気遣い・思いやりが素晴らしい
 物を取ってもらって「ありがとう」と言ったり、人前を通る時に「すみません」と言ったり、小さなところ
に自然と感謝や謙虚な姿勢が出るのは素晴らしいですね。これはものづくりにも表れていると思い
ます。凄い と思ったのが「引き出し」です。1ヵ所開けると他が開かなくなるように設計されています。
全部開けると 中の重みで引き出しが倒れてしまうからです。こういった小さなところにも相手への
気遣いや思いやりが感じられ、素晴らしいと思いました。

■ 今後の夢や目標

 私はもっと日本で生活して、色々学びたいと思っているので、目標は大学を卒業して博士課程に
入る事で す。親は早く帰って来てほしいと言っていますが…。とにかくもっと日本の事を知りたいん
です。その後は… お医者さんと結婚する事ですかね(笑)。



掲載:2013/2/1

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