"I Love Japan" 日本での経験が私の人生を作る

  さて今回は、南米アルゼンチン出身のレアンドロさんにインタビュー
させていただきました。日本に留学することを夢見て10年間、独学で
日本語を勉強されたそうです。その頃のアルゼンチンは社会や経済の
状況も悪く、周りからは「日本語を勉強してどうするの?」と日本への
留学を信じる人はいなかったそうです。
「私は夢をずっと諦めずに努力し、今ここにいます」と誇らしげに語る
レアンドロさん。今では周りの人々に希望を与えた英雄になっている
そうです。そんなレアンドロさんが来日して感じたことの一端を
ご紹介します。

● レアンドロ・ダニエル サルティニ さん ●
 アルゼンチン ロサリオ出身
 2012年4月に来日。
 現在は岡山大学で考古学の研究をされる傍ら、
 アルゼンチンの親善大使として自国の文化を紹介
■ アルゼンチンで初めての研究
 私は考古学を勉強しています。アルゼンチンの考古学者はアメリカやヨーロッパを中心に研究を
していて、 アジアの考古学について研究が進んでいません。日本も南米の考古学についてあまり
研究が進んでいません。 私はアルゼンチン考古学と日本の考古学がお互いに新しい知識を身に
付けるために、アルゼンチンと日本の石器時代について研究し、比較しています。実はこの研究は
アルゼンチンでも初めての取り組みなんです。私は人間がどのように進化してきたのか興味が
あったことと日本語を勉強していたことから、この研究をするようになりました。

■ 夜になると誰も人がいない
 アルゼンチンの人は夜から活動する習慣があります。例えば夕食。私の家では22時頃から夕食を
食べます。また週末は深夜から友達同士が集まってパーティーをします。お正月も深夜に家族が
集まって花火をしたり、とても賑やかにお祝いをします。アルゼンチンの人々は夜行性です。
逆に日本だったら、みんなパーティーを終えて寝ている時間ですね。

■ 良い文化、悪い文化は自分の心が決めること
 ラテンアメリカでは、挨拶は握手やハグ、友達にはキスをするのが習慣です。日本ではしません。
握手をしようとしたら避けられました。これは日本が悪いと言っているのではなく、違いがあるという
ことです。日本人にはお辞儀など日本人らしい伝え方があります。「郷には入れば郷に従え」という
諺がありますが、私はその国の文化や習慣を学び、守ることは大切だと思います。ですから私も
日本の習慣に合わせてお辞儀で挨拶する時もありますよ。人ぞれぞれ感じることは違います。
様々な文化や習慣があることを知ることが大切だと思います。そうすれば驚くことも少ないでしょう。

■ 日本とアルゼンチンに橋を架けたい
 日本での経験は、私の人生をより素晴らしいものにすると思います。そして、私が経験したことを
アルゼンチンの人々に伝えたい。良いか悪いかは相手が判断することです。私の経験や体験した
話が、アルゼンチンの人々の人生の判断材料になればいいと思っています。また、いつか日本語の
書物をスペイン語に翻訳したり、スペイン語を日本語に翻訳してみたいです。それを読んでくれた
人が、お互いの国に興味を持つようになってくれればいいですね。



掲載:2012/10/1

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