"I Love Japan" チームワークを大事にする国

 さて今回は、クウェート出身のアハメッド・タナヤン・アスルタンさんにインタビューさせていただきました。

日本の文化に関心をもっていて、大学の研究の合間に古武道を学んでいるそうです。来日してしばらくは漢字が読めず、メールや書類を翻訳するのに時間がかかり四苦八苦したそうです。また仕事に真面目に取り組む日本人は素晴らしいと絶賛。

そんなアスルタンさんが日本の生活で感じたことの一端をご紹介させていただきます。

● アハメッド・タナヤン・アスルタン さん ●
クウェート国クウェート市出身
2008年10月に来日。本国の空港での仕事に活かすため岡山大学で統計学の研究をしています。
  
Q:来日した理由は?
 クウェートで大学院を卒業しました。その後クウェートの空港で働いていましたが、もっと勉強を続けたくて 日本への留学を決めました。
仕事は辞めずに長期の休暇をもらって日本にきています。給料も約半分程もらっています。しかし大学を卒業することが条件です。大学では統計学のシミュレーションに基づいて空港のスケジューリングの研究をしています。

Q:日本での生活はどうですか?
 日本の物価は高いですね。文化や生活習慣が違うことは、来日する前から覚悟していましたが、特に果物やチーズなどの食べ物の値段が高いのには驚きました。メロン一個の値段が2000円から3000円もします。信じられませんでした。クウェートでは果物は安く手に入るのでビックリです。

Q:東日本大震災の時は?
 あの日は岡山にいました。すぐに両親と大使館から連絡がありました。ヨーロッパの人はみんな帰りました が、私は帰りませんでした。大使館は片道チケットを準備してくれるといいました。私は断りました。往復チケットなら帰りましたが(笑)。岡山は安全ですから。両親や外国の人には日本全体が危ないという情報だったみたいです。
余り知られていませんが震災後、クウェートから500万バレルの原油の支援がありました。

Q:日本人についてどう思いますか?
 日本人は優しくて恥ずかしがり屋の人が多いですね。英語も出来ないから恥ずかしいのか喋らない。島国だからですかね。なかなか日本の友達が出来ません。クウェート人は挨拶を大切にしています。世間話などしてコミュニケーションを大切にします。日本人は挨拶だけで終わりますので、少し寂しく感じます。
日本人のチームワークは素晴らしいと思います。大学ではみんなと良くミーティングをしますが、一人一人順番に意見を言って、 アイディアを出し合います。周りの人も誰かが発表している時には、口出しをしないで聞いています。これは素晴らしいと思いました。人の意見を大切にしているのを感じます。他の国であれば、一人が意見を言うと、途中から周りの人が意見を言い出して、まとまらなくなるのを良く知っています。

Q:今後の夢や目標はありますか?
 日本の文化にはとても興味をひかれました。折り紙なんてすごいです。紙でこんな事ができるのかと感動しました。あと華道も素晴らしい。祭りも好きです。先日も岡山の桃太郎祭りに浴衣を着て行ってきました。日本にしかない雰囲気ですね。
今はまず大学を卒業したいと思います。そして今後は日本と係わる仕事をしたいと思います。クウェートにある日本の会社などで働いてみたいです。クウェートと日本を繋ぐ仕事やボランティアをしてみたいと思っています。



掲載:2011/9/28

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